事業計画を策定する上での売上予測の立て方は?

ビジネスを始める上で、目標の売上高があると思います。いや、それを達成させるために事業計画書を買いているようなものです。では、その売上高はどのように予測するのかご存知ですか?売上高の出し方は、その業態によって変わってきます。また、発表されている市場の統計等を参考にしながら、なるべく精緻な数字になるように算出してみましょう。

売上予測はしっかり立てましょう

事業計画書を作成する上で、あなたのビジネスモデルがどのくらい売上を達成するかを算出をしますが、この売上の予測は丼勘定であってはいけません。根拠に基づいて計算をしなければ何も意味をなさないものですし、そうしなければ持続的な経営は実現し得ません。

売上予測は、あなたの事業において大きなセグメントの枠を細分化しながら立てていきます。もし、複数の事業に取り組む場合には事業ごとに。またその事業の中でも店頭販売とネットでの通販販売と販売方法が異なればその切り口ごとに算出することになります。そこからさらに、商品単価や顧客数、販売数などを積み上げによって算出します。少なくとも、事業別・販路別に分けてみるとよいでしょう。

同じ衣料品業でも売り方や事業が違うと当然計算方法は変わります。

業種別の売上予測の算出例

事業ごとに売上を構成する考え方の要素は変わってきます。一例にはなりますが、日本政策金融公庫『創業の手引』を参考に解説していきます。

小売業・サービス業など

<計算式>1 日あたりの顧客数 × 客単価 × 営業日数

コンビニの場合で店舗売りのウエイトが大きい業種は、一平米当たりの売上高から算出することもできます。一平米あたりの売上高は「小企業の経営指標」(後述)による業界平均を参考にするとよいです。

<計算式> 1平米(または1坪)あたりの売上高 × 売場面積

飲食業、理・美容業などサービス業関係業種

<計算式> 客単価 × 席数 × 回転数 × 営業日数

例えば、1杯1000円のラーメン屋で座席数が20席、30分に1回転(11時〜15時)で、月に25日営業する場合は下記になります。

<例> 1000円 × 20席 × 8回転 × 25日=月間売上 4,000,000円

上記の場合は常に満席を想定することになるので、空席率がある場合はそれを加味するとより精緻に計算できます。

労働集約的な業種(自動車販売業、化粧品販売業、ビル清掃業など)

<計算式> 従業員1人当たりの売上高 × 従業員数

こちらの1人当たりの売上高についても「小売業の経営指標」を参考にするとよいです。

製造業

<計算式> 製品単価 × 販売数量(または1社当たり購入量×販売先数)

例えば、お菓子メーカーが小売店で商品を販売する場合には、1店舗あたりの月間売上個数×店舗数×原価になります。

設備が直接売上に結びつき、設備単位あたりの生産能力が捉えやすい業種

例えば、部品化工業や印刷業、運送業などが該当します。1日当たりの機械の稼働時間が決まっているような製品(部品や紙印刷)や、1回(1日)あたりの単価で契約するような業種(運送業)が該当します。

<計算式> 設備の生産能力 × 設備数

参考:日本政策金融公庫『創業の手引

その目標金額は果たして達成可能?

誰しも、ビジネスを始める際には「よし!〇〇万円売り上げるぞ!」と意気込むものです。実際に、その金額の実現可能性について検証したことはありますか?上記の考え方を身につけた上で、改めて目標金額を見直してみましょう。

上記の例ですと、生産能力的に目標売上高を達成できないことがわかります。生産個数を増やすためには、営業時間を増やしたり職人や設備を増強して生産能力を上げなければなりません。しかし、もし設備や人を増やせるほど店舗が広くなかったら、それも叶いません。

もし、事業計画を立てる前に思いつきで先に物件を契約していたら…

おおくぼ
(行政書士)

目標金額に届かないことは当然の結果だった、なんてことにならないようにしないとですね。

起業予定のけいご

た、確かに…。物件に合わせて事業計画やコンセプトを変更するなんて、本末転倒ですね…。だから先に事業計画書を作成することが大事なんですね…

売上目標をきちんと定めていますか? 〜損益分岐点から考えてみる〜

売上予測時のお役立ちサイトまとめ

起業予定のけいご

まだ稼働もしていないのに、売上予測なんか立てられないですよ。検討もつきません・・・

おおくぼ
(行政書士)

そんな時は、市場のデータを参考にしましょう。

売上予測を立てる際に参考になるのが下記のデータです。

<日本政策金融公庫>

<J-NET21>

<TKC全国会>

<中小企業庁>

<総務省統計局>

<厚生労働省>

<内閣府>

<経済産業省>

まとめ

以上、売上高の算出方法についてご説明いたしました。売上予測を算出する際には、細かく条件を細分化しながら出してみるとよいです。また、起業後、半年後、軌道に乗った後などフェーズごとに算出することも大事です。この売上予測が正しくできていないと、この後に続く損益シミュレーションに影響が出てしまします。大事な部分ですので、しっかり詰めてみましょう。

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行政書士
東京都行政書士会所属 行政書士(登録番号:20080167) クライアントの視点を第一に、明るい笑顔と前向きな心を大切に日々業務に取り組んでおります。 <経歴> 2011年 立教大学経営学部卒業 2011〜19年 都内の菓子メーカーにて営業職として勤務 2019年 都内の行政書士事務所にて勤務 2020年 行政書士登録 2020年8月 ネクステップ行政書士事務所 開業