起業後のリスクを可能な限り下げるために、会社を辞める前にやっておくべきことを超具体的に解説!

起業は誰しも初めてのことです。サラリーマン時代から生活は大きく変わります。そして起業には様々なリスクがつきものです。しかし、あらかじめ備えておくことで避けられるリスクもあります。

起業後であっても大きな波に飲まれることなく、安定したスタートを切れるように本編では会社を辞める前にできればやっておくべきことを、超具体的に厳選してお伝えしたいと思います。

会社を止める前に、必ずこれだけは必達!〜お金編〜

3~6か月分の生活費+運転資金を用意しましょう!

おおくぼ
(行政書士)

これは、様々な意見があると思いますが、開業資金0円だからといって貯金0で起業するのは大変危険です。

0円起業って本当に可能なの?その方法と実態を解説!

起業前にすでに新規事業の収入がある場合や、もしくは、起業後すぐに収入が見込める場合であっても、最低でも3ヵ月分の生活費相当の貯金はあるほうが望ましいです。加えて、事業の運転資金も業種によりますが、半年分はあるほうがよいですね。

家賃や人件費といった固定費に加え、水道光熱費も見ておく必要があります。

起業予定のけいご

生活費と運転資金が3~6か月分か・・・。そんなに貯金がない!

おおくぼ
(行政書士)

運転資金がそれなりの額になりそうであれば、創業融資を検討してもよいかもしれませんね。当然業種によって売上が立つタイミングは様々です。半年間は利益が出なくても、事業の存続や生活ができるだけの準備は必要ですね。

会社を辞める前にクレジットカードを作りましょう!

起業予定のけいご

え、家のローンが組めなくなるのは覚悟していたけれども、クレジットカードも審査通らないの!?

サラリーマンはある程度は安定した生活が保障されているので、クレジットカードの審査も通りやすいのが特徴的です。一方で、個人事業主になるとクレジットカードの審査も厳しくなります。もし、もう1枚作っておきたいという希望があれば、退職前に作っておくことをお勧めいたします。

また、個人事業主やフリーランスになる場合は、事前に作っておくことをおいた方が良いでしょう。個人の出費と事業で発生した経費を明確に分けることで、収支報告の作成が楽になります。会計ソフトによってはクレジットカードや、銀行口座の出入金情報と連携して管理をすることもできるので便利です。

脱サラ後の社会保険料、どうなる!?

まず、社会保険料というのは「厚生年金保険」「健康保険」のことを指します。(※狭義の意味になります。)

会社を設立した場合は、社会保険については多くの業種で従業員がたとえいなくても加入義務が発生するため変わりはないですが、「個人事業主」になった場合は要注意です。

  • 「厚生年金保険」→「国民年金」

公的年金制度は、国民年金を基礎年金とした2階建ての構造になっています。1階は国民年金(20歳以上60歳未満のすべての人が加入)、2階は厚生年金(会社員等が加入)するものになります。厚生年金のほうが多く支払うことになります。ただし、事業主と折半で支払っています。

脱サラをすると1階部分の「国民年金」のみになります。会社を退職後、年金事務所に届出をすることで切り替えることができ、年金事務所から納付書が届き支払うことになります。

国民年金は16,540円(2020年)なので、サラリーマン時代の年収によっては安く感じられる方もいるかもしれません。実際は会社が払っていたものなので、将来の受け取り金額がかなり変わってきいます。(多くの方が減ります)

そのため将来への貯蓄を多くしたり、別の基金に加入したり個人型確定拠出年金に加入する等対策が求められます。

おおくぼ
(行政書士)

iDeCoは公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金です。掛け金は所得控除の対象となり節税にもなりますよ。

  • 「健康保険」→「国民健康保険」

こちらも退職後に役所に届け出をして、切り替えをする必要があります。こちらも届け出後に、納付書が役所より届きます。

健康保険も厚生年金同様に労使折半です。そのため、国民健康保険に切り替えてからは全額支払うことになります。ただし、会社で加入していた健康保険は、「継続して2ヶ月以上加入」していて且つ、「退職後20日以内に申請」すれば、退職後2年間は退職前の健康保険に加入することができます任意継続と言います)。全額の支払いにはなりますが、任意継続の方が金額が安い場合もありますので、事前に必ず比較検討をしてください

起業するなら、まずは計画を立てよう!〜計画編〜

起業のリスクを最低限にしておくためには、やはり入念なイメージトレーニングが必要です。様々なシーンを想定し、事業が軌道に乗るまでのストーリーを描くことは重要です。一方で「どこから手を付けたら良いの!?」と思われる方も多いと思います。まずは、計画を立てるための手法をお伝えします。

セミナーに参加してノウハウを手っ取り早く入手しよう!

おおくぼ
(行政書士)

起業を具体的に検討されている方は、何かアイディアやスキルの強みがある方も多いはず。でも「経営学」に精通していないと、成功しないものなの・・・?と悩まれている方も多いのではないでしょうか?

起業予定の

自分も本屋に行って経営戦略論の本とか買おうと思って売り場見てみたんですけれども・・・。お堅い本だらけで、結局買わずに帰ってきてしまいましたよ・・・

おおくぼ
(行政書士)

初めての起業であれば、「経営のプロ」という方も少なくないと思います。でも大丈夫です。ここは手っ取り早く、「経営のプロ」から盗んできましょう!

地方自治体主催のセミナー

 地方自治体では、その土地柄に合わせた創業支援を行っているところはたくさんあります。レベル別に分けたセミナーの開講、コンテストの開催、融資や補助金の制度等、幅広く用意されています。

おおくぼ
(行政書士)

まずはインターネット 「〇〇市 起業 支援」で検索してみましょう。自治体にもよりますが、「居住地」だけでなく「事業所の住所」も該当する場合もありますよ!

商工会議所主催のセミナー

地方自治体の場合、開講期間や募集期間が短い場合もあります。商工会議所のセミナー情報もチェックしてみましょう。商工会議所では、中小企業診断士やアドバイザーによる相談窓口もあります。事業計画書の添削や、補助金や融資のアドバイスを具体的に受けることができます。

  • 大阪府「地域貢献型企業経営サポートセンター」

http://www.ka-support.jp/sougyou.html

Screenshot of www.ka-support.jp

創業サポートセンター等

地方自治体や公益財団法人等によって、常時相談できるような創業のサポートセンターが設置せれているところもあります。融資や補助金の相談や、セミナーの開催、インキュベーション施設の案内を行っているのも特徴的です。

  • 東京都「TOKYO 創業ステーション」

https://www.tokyo-sogyo-net.jp

Screenshot of www.tokyo-sogyo-net.jp
  • 北海道「北海道中小企業総合支援センター」

https://www.hsc.or.jp

Screenshot of www.hsc.or.jp

ライバル調査は入念に

おそらく多くの方が始めようとしている事業のほとんどが、すでに市場があるものだと思います。つまり「後発参入」になるわけですから、すでに優位性を築いている企業と「差別化」を図る必要があります。ひとえに「差別化」を検討するのであれば、まずはライバル調査が重要です。

よしお社長

色々しらべていくうちに「ライバルに不足している点」×「自分の強み」が必ず見つかってきます。差別化ポイントが見出せれば、キャッチコピーも謳いやすいし、しっかりとやった方がよいですよ。

おおくぼ
(行政書士)

ライバルの優れている点は逆に勉強になりますよね。尊敬できる人(ベンチマーク)を常にウォッチするのもありです!流行をキャッチするのに、業界の最先端の人をフォローしてみましょう。

起業したての場合、まだ業界とのつながりも薄いはず。その業界にどっぷり浸っている老舗の方が、ディープな情報を掴んでいることが多いです。そのような方が発信する情報をフォローするだけでも、多くの情報を得ることができるはずです。

情報収集におすすめのツール紹介

  • RSSリーダー:webサイトやブログをまとめて登録しておけるアプリ

・特におすすめのアプリは「Feedly」

http://www.ka-support.jp/sougyou.html

  • ベンチマークしたい方のTwitter、Facebook、ブロクなどをフォローする
  • 新聞、雑誌、本から常に情報を得る癖をつける
おおくぼ
(行政書士)

まずは差別化ポイントを見つけましょう!ライバルに勝つ方法が「安売り」しかない場合は、その市場には参入しない方がよいでしょう。

事業計画書を書いてみよう!アイディアを具体的に

起業予定のけいご

これだよなぁ・・・。一番苦手かも・・・。芳雄先輩もやっぱり書きましたか?

よしお社長

もちろん書いたよ。事業を立ち上げるのに創業補助金を利用しようと思って。それに妻の理解を得るのに事業計画書は効果てきめんだったね。本気度を見せられたというか。笑

そもそもどうして事業計画書を書いた方がいいの?

おおくぼ
(行政書士)

誰しも一度は思う疑問だと思いますので、ご説明します!

意外に言葉にしようとすると詳細が決まっていないことがわかる!

自分の頭の中にあるアイディアをまずは言葉にしてみましょう。アイディアを形にすることで、情報はどんどん整理されていきます。すると、不足している情報や追加で調査しなければならないことが出てきます。

散らばったアイディア(点)を線つなげていくことで、事業計画のストーリーが見えてくるはずです。

収入と支出を把握する!

あなたの事業の収入はどうやって決まりますか?また、いつから売り上げが立つ見込みですか?

一方で、どのような支出が想定されますか?また、いつから黒字になる予定でしょうか?

ビジネスモデルによっては、創業数ヶ月は「支出>収入」となるケースもあると思います。計画時点で、黒転になるか把握しているか否かによって、気持ちの持ちようも変わってきますし、そして何より計画と実際の進捗の差をきちんと把握することはモチベーションにもつながります。

飲食店のように、オープン当日に売上げが立つものもあれば、システム制作のように受注から入金まで数ヶ月かかるビジネスもあります。事業のサイクルをきちんと反映させましょう。

補助金・助成金・融資を申込むのにだいたい必要になる!

融資はともかく、補助金・助成金は受けられるのであれば積極的に活用すべきです。創業融資や補助金は、事業計画書が必須のものがほとんどです。当然人目に触れるわけなので、“やっつけ”で作らない方がよいですよ・・・

「事業計画書」を作ることは、事業の成功への確度をグッと上げる近道です。せっかく作るのであれば、商工会議所等で専門家に見てもらうのもいいですね。

起業予定のけいご

急がば回れってことか・・・よし、書いてみよう!

起業の心得 〜マインド編〜

円満退職は必須!

起業予定のけいご

よしお先輩は、サラリーマン時代の会社で得たITスキルを活かした事業で独立されましたよね?競合になり得ることを考えたら、やはり黙って退職したんですか?

よしお社長

おいおい。前職と同じビジネスやっていたって敵わないだろう。そもそも前職にはないサービスが売りだからね。そういうわけでサービス内容の宣伝をしながら退職したよ。

起業予定のけいご

ええ!?嫌がらせとかされなかったんですか??

よしお社長

円満退職だったから、そんなことはないよ。むしろスタートアップ期は、仕事を紹介してもらったりして本当に助かったよ。いつまでたっても頭があがらないな。

スタートアップ時はとにかく、寂しい!

可能であれば、今までの縁を大事にして“孤軍奮闘”状態にならないことをお勧めします。前職のクライアントを奪い取るようなことをしたり、クライアントに悪口を吹聴と言ったことは、絶対にしないでください。円満退職をすることで仕事を回してもらえる可能性もあるし、クライアントからも気にかけてもらえるかもしれません。また、同僚自身があなたのサービスを買ってくれる可能性もあります。

そういた可能性が1%でもあるのであれば、今までの関係は大事にしておくに越したことはありません。

よしお社長

始めはこんなこと言われても半信半疑かもしれないですが、騙されたと思って実行してください。効果は後になって出てくるはず

投資という考え方を習得しておく

よしお社長

特にWEBでの集客を考えているのであれば、広告費という投資は意識します。出費と思ってケチると大体中途半端に終わって失敗する・・・。投資と無駄遣いは表裏一体だから、少しだけその部分を意識するだけでも大きいよな。

起業予定のけいご

確かに、サラリーマンやっていると経費はあっても“投資”という意識はそこまでないですよね。よく上司から「費用対効果を考えろ!」とは言われてきてけれども・・・

よしお社長

無駄遣いするとすぐに資金が底を突くからな。気を付けろよ。笑

個人事業主の形態をとっても、会社を設立をしたとしても、その時点であなたは「経営者」です。ビジネスを行なっていく上で様々な「投資」のシーンがあります。それは、「設備投資」のようなわかりやすいものだけでなく、勉強会や交流会への参加も「自分への投資」になります。勉強会や異業種交流会は、その時間を使って知識や人脈を得ることになります。逆を言えば、特に得るもののない勉強会や異業種交流会への参加は「投資」ではなく「無駄遣い」になります。一番貴重な資源は「あなたの時間」です。このことを決して忘れないでください。

最悪のシナリオを想定しておく

おおくぼ
(行政書士)

引き際は必ず、事前に決めておいてください。「事業計画書」に対しての半年連続で月の目標達成率50%以下で撤退や、自己資金が尽きたら撤退といった明確に決めておいた方が良いでしょう。

ネガティブな「廃業」というだけでなく、上手く行かない場合には計画の練り直しをして再出発をするという方法もあります。ただただ簡単に「諦める」のではなく、あくまで計画に対しての進捗率を把握しながら舵取りをする必要があります。

引き際を明確にしておくことは、ある意味リスクを最小限に抑えることにもつながります。

起業予定のけいご

自分自身に引導を渡すのか・・・。くぅ〜つらいな!

おおくぼ
(行政書士)

あくまで客観的に判断するためにも事前に「事業計画書」は作っておきましょうね!

まとめ

起業前、会社を辞める前にやっておくべきことを超具体的に解説いたしました!

もちろん、会社を辞める前にすでに収益源が確保できていれば、リスクを限りなく0にまで低減できるかもしれません。特殊な事情がなくても、誰にでも実行可能な方法をご紹介しました。

事前に計画を立てること、サラリーマンという地位だからこそできることは先にやってしまうこと、そして引き際を知ること…

「知っている・やっている」とそうでないとではかなり状況が変わってしまいます。今回ご紹介したことを1つでも多く起業までに実行してみてください!

ABOUT US

行政書士
東京都行政書士会所属 行政書士(登録番号:20080167) クライアントの視点を第一に、明るい笑顔と前向きな心を大切に日々業務に取り組んでおります。 <経歴> 2011年 立教大学経営学部卒業 2011〜19年 都内の菓子メーカーにて営業職として勤務 2019年 都内の行政書士事務所にて勤務 2020年 行政書士登録 2020年8月 ネクステップ行政書士事務所 開業